【データ編】ざっくりシャンパン講座③

食コトカ

ボンジュールと書いて、こんにちは!パリ在住コトカチャレンジクラブのヒロミシュリンヌです。

フランスのシャンパンメーカーで日本と中国市場営業を3年していた私が、第3回の今回は数字やデータから、シャンパンのわくわくワールドをときほどいていきます

第1回【概要編】第2回【用語編】を先に読んでいただくと、よりわかりやすいかと思います。

まぁ、堅苦しいことはいわず、シャンパンを楽しもう!が基本ですが、たまにはデータもね。いろいろ見えてきておもしろいですよ。

ざっとシャンパーニュの数字など

シャンパンには8,000ブランドが存在し、

15,800軒のブドウ農家のうち、

RMは1,900軒

数少ないメゾンがシャンパンの売上の70%をたたき出し、

そのうちの90%は輸出されています。

ひとつのメゾンがいくつかのブランドを持っていることも多しですが、大小有名無名問わず8,000ものブランドがあると!全部おぼえられないし、おぼえる必要もないですね。好きだな~っといううブランドがいくつか見つかりますように。

そして、メゾン主体の生産量事情。そしてメゾン生産の9割は輸出されている。となると、小規模生産者RM好きであれば、フランスに来て飲むのが天国。シャンパン消費王国の日本でも出回っていないシャンパンが無数にありますね。

日本は世界第4位のシャンパン消費国

ジャジャ~ン、シャンパン消費量国別ランキングの発表です。

シャンパーニュ委員会の2019年報告書によりますと、第1位はフランス。生産されたシャンパンの半数はフランス国内で消費されます。よっ、さすがお祭り好きのフランス人ですね。

それから、パブでビールばかり飲んでんじゃないかと疑っていましたが2位がイギリス、世界一の先進国で富裕層も多いアメリカが3位。ここまでは、毎年鉄板ランキングです。

そして、その後は日本はドイツと毎年4位争いで競っています。2019年は日本がドイツを制し、世界で4番目にシャンパンを飲んでいる国となりました。ドイツもビール大国ですし、フランスより人口2割多いので、納得の5位ですね。

アジア圏での健闘者でいうとアジア2位の香港は世界では14位、香港は貿易上他国への経由地だったりするので、富裕層が多いといえども、どこまで現地で飲まれているのかは眉唾。そして、中国本土は15位。中国の人口が日本の10倍以上と考えると、まだまだ増えそうですね。

こんなデータをみても、日本はアジア圏で断トツのシャンパン消費国なんです。

データを見ると「日本人シャンパン飲みこなしてる!」っと思っちゃいますね。

フランス人は日本人の20倍シャンパンを飲んでる?!

2019年のフランス国内シャンパン消費量は1億4千万本、日本は千4百万本とフランスでは日本は10倍のシャンパンが消費されています。

そしてフランス人口は日本のほぼ半分。となると、ざっくりフランス人は日本人の20倍の量のシャンパンを飲んでいることになりますね。

シャンパンを飲まない世代も含めた全人口を単純にシャンパン消費本数で割ると、フランス人は1人あたり年間2,11本消費していて、日本人は0,11本です。

フランス人、シャンパン、よ~く飲むなと思っていましたが、さすがです。

そして、皆さんはこの数字以上飲んでいましたか?

日本人は高級シャンパンがお好み?

日本は世界有数のシャンパン消費国ですが、とくに高級シャンパンこそ売れるとデータで出ています。そんなデータからか、フランスのシャンパン生産者は日本を夢のマーケットと信じて、せっせと日本に営業に行き、メーカーズディナーなとイベントを開催するのです。

実際、日本はサロンやドンペリのP2など、高級で高額なシャンパンがよ~っく売れる国なんです。でも、このデータはある意味トリッキー。日本の認識では「高級シャンパン=ブランドシャンパン」であり、決して「高級シャンパン=グランクリュ」でない場合が多いんです。

シャンパーニュ委員会の高級シャンパンの認識は価格やブランドではなく、高品質シャンパンなので、ここで多少のずれが出てきます。

ということもあり、日本は無名ブランドのグランクリュが飛ぶように売れる国ではないのですが、データでは分けきれておらず、ごっちゃになって、混乱を招いているように見えます。

そして、一部のかたはよ~~~っくシャンパンを飲まれていらして、そして、よ~~~~っくご存知なんですね。フランス人のワイン業界人でも、そんなに知らんだろ!?というレベルでご存知です。私もそういった方から、よく勉強をさせていただきました。知識と経験が、おみごとなんです。

そういった一部のシャンパンラバーやナイトマーケットが高級シャンパンの日本への輸出を引き上げており、日本人が平均的に高級シャンパンばかり飲んでいるわけではないんです。

こうやって、データだけでは読み取れないマーケットがあるんですが、これ、なかなか、夢見るドリマーにはバイアスかかっちゃっているのもあり、理解してもらいにくいところでもあるんですよね。

中国人はシャンパンが苦手?

中国ではお国の料理の中華料理はお茶と一緒にいただくことが多く、お酒と一緒にいただかない。そういう食文化です。ワインを飲む時は、中華料理とは合わせるのではなく、西洋料理と合わせるようです。

日本は和食に積極的にワインを合わせ、マリアージュを楽しむので、そんな食文化の違いからも消費量にも差が出そうですね。

そして、2021年現在は中国人は濃厚な赤ワインがお好みで、シャンパンは今のことろあまり売れていないんですよ。どうやら、泡が苦手、というか、まだ飲みなれていないそうなんです。酸味も基本苦手だそうです。

でも、人口が日本の10倍以上の超大国の中国。まだ質は伴っていないようだけれど、ブドウの作付面積は世界2位という、知られざる事実。でもそのブドウはブドウと言っても、ワイン用ではなく、生食用やジュース、干しブドウ用が大半ですが、ワイン生産量は世界6位(こちられっきとしたワインのみです)、ワイン消費量世界第5位と密かに巨大&成長マーケットですから、これからどう化けるか楽しみです。そのうち、中国産高級スパークリングワインを世界がもてはやす時代もくるかもしれないですね。

ほかにも、いろいろなデータをシャンパーニュ委員会は発表しています。興味があれば、ご一読してみてください。

データを読むのもおもしろいですが、頭でっかちはよくありません。とにかく飲めるのなら、飲んでみる。これにつきます。

ブルースリーも言っています。

ブルースリー
ブルースリー

Don’t think, feel.
考えるな、感じろ

っと。。これがシャンパンなら、

シャンパンさん
シャンパン

Champagne !

イエェ~ッス、シャンパンあけよ!

となりそうです。さて、第4回は【実践編】です。いよいよ、ぶっちゃけ、どんなかんじで飲むわけ?!にせまっていきたいと思います。

 

 

 

 

 

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