ボンジュールと書いて、こんにちは!パリ在住コトカチャレンジクラブのヒロミシュリンヌです。
シャンパンはお好きですか?ゴールドやピンク色のスパークリングワインです。見た目でも、価格でも、地位でも、ブランド力でもナンバーワンに君臨している泡泡のワイン。そのわくわくする存在は世界中で愛されています。
フランスのシャンパンメーカーで日本と中国市場営業を3年していた私が、第2回はシャンパン用語の切り口でざっくりシャンパンの魅力をお伝えしていきます。おすすめシャンパンリストもあります!
第一回の【概要編】はこちらをお読みいただけます。まずはシャンパンとはなんぞやを書き綴ってみました。
この全5回であなたがリラックスしてシャンパングラスを傾けられるようになったら本望です。
シャンパンの基礎の理解はとても簡単
「ブルゴーニュワイン知っています。」や「ボルドーもちょっとはわかるよ。」のレベルは、けっこう高い。でも「ちょっとシャンパン知ってます。」って言うレベルに到達するのは意外と簡単です。
というか、フランスのAOCワインで一番シンプルなんです。一緒に見ていきましょう。
Champagneの呼び名は?
飲み物の呼び名ですが「シャンパン」ほか「シャンパーニュ」や「シャンペン」というのも声も聞こえてきますが、それぞれ意識高い系、もしくは、バブル世代のおっさんっぽさを感じてしまいますので、私は「シャンパン」が一番しっくりきます。そして地方名を言う時は「シャンパーニュ地方」が正解です。
ちなみに飲み物のchampagneは小文字始まりの男性名詞、地方のChampagneは大文字始まりの女性名詞です。なので、
J’adore le champagne !
シャンパンが大好き!
であり、
Je suis allée en Champagne dimanche dernier.
先週の日曜にシャンパーニュ地方に行ったよ。
といった具合です。
生産者はメゾンかRMかをチェック
シャンパーニュ地方のカタカナの難しい村名や畑、生産者など覚える必要はありません。まずは気楽にお気に入りの生産者探しから始めましょう。
ワインをつくっている生産者のことをフランス語でプロデュクトゥ―・デュ・ヴァン(Producteur du vin)といいます。
ではよく聞くメゾン(Maison)とシャトー(Châteaux)とドメーヌ(Domaine)の名称の違いはなに?
ざっくり言うと、メゾンはシャンパーニュ、シャトーはボルドー、ドメンヌはブルゴーニュやその他の地方の生産者と、おぼえてしまっても大丈夫です。
もちろん例外はありますが、ざっくりそんな感じです。ボルドーやブルゴーニュの生産者でメゾンを名乗るところはないし、その逆も然りです。
それからシャンパーニュ地方の生産者で自分のところのブドウだけではなく、買付けてきたブドウを使ってシャンパンを造っている生産者をメゾン Maison(略してNM)といい、自分の畑で採れたブドウのみを使っている小規模生産者はレコルタン・マニピュラン(略してRM)と言います。ほかにも協同組合などありますが、まずはこの2つでよしです。これらは小さくではありますが、必ずラベルに記載がありますので確認してみてください。
そして、どの業界も同じですが、大手だと生産の質と量は安定できますが、冒険がしにくくなってしまう傾向があります。従業員の生活や株主への責任をまっとうしないといけないですからね。
その点、小回りがきくRMは毎年天候により、ブドウの品質と収穫量が変動したり、品質も安定しないことがありますが、反面、既存のワイン造りの枠から出て、無農薬ブドウ生産から、自分の好みの味のシャンパンを職人的気質でつくるなど、大手にはなかなかできない自由があり、革新的なシャンパンを造りやすい環境にいます。
なんだか、RM信仰みたいなものが存在していそうですが、どちらがいいということはなく、それぞれ手の届く場所と箇所、そして力が違うと考えていいと思います。
日々、いいものをつくろうと努力をされている生産者さんに、いいもわるいもないですからね。
これだけは知っておけ!シャンパンメゾンリスト
と言っても、私がメゾンを選ぶのは、おこがましいの極みなので、ご自身で気になるところをチェック入れてみて。RMは無数にあるので、まずはメゾンから攻めてもみてもいいと思いますよ。
シャンパンのこんなリストをみつけてみたので、ここの中から、気になるところをチェケダンです。なんか聞いたことある!とか、ラベル好き!とかから、とっかかるもの楽しいですね。
このセパージュ3種は特徴はおさえたい!
セパージュとはブドウの品種のことです。こちらもとりあえず以下3種と特徴を知っていればよし。
― シャルドネ(特徴 : ミネラル感と酸味。白い花のアロマ)
― ピノノワール(特徴 : ボディーの力強さ。赤いフルーツのアロマ)
― ピノムニエ(特徴 : 口当たりがまろやか。フルーティ)
シャンパンは通常はこの3品種をブレンドが主流です。
こちら、シャンパン通であれば暗記事項ととらえております。
ブラン・ド・ブラン?ブラン・ド・ノワール?ミレジメってなに?
「ブラン・ド・ブラン」は白ブドウのシャルドネ100%。意味は「白ブドウでつくる白ワイン」。シャルドネは白ワイン用のブドウなので、そう呼ばれています。
「ブラン・ド・ノワール」はピノノワールとピノムニエなど赤ブドウのピノ種100%。意味は「黒ブドウでつくる白ワイン」。ピノノワールとムニエは赤ワイン用のブドウなので、そう呼ばれています。ただ、赤ワイン用のブドウもシャンパンではゆ~っくり圧搾するので、赤色になりません。
「ミレジメ」は英語でいう「ヴィンテージ」、単一年でとれたブドウのみでつくられます。主に、ブドウの出来の良い年だけつくる生産者も多く、全体の生産量の2割で、シャンパンは主にいろいろな年のワインをブレンドして作るノンビンテージNVが主流となります。
ドザージュって?
シャンパンは必要であればアルコール発酵と抜栓時に加糖してよいワインです。
ただ、質の良いブドウで丁寧に作られたシャンパンは、多くの加糖は不要と考えます。ブドウ本来の自然な味わいを楽しんでいただくためにも、加糖ゼロのBrut NatureやDosage Zero、もしくは6g以下のExtra Brutをヒロミシュリンヌはおすすめします。
じょうずにつくってあるシャンパンは、飲み疲れせず、ずっ~っと心地よく飲んでいられます。ず~っと、ず~っと。そして翌日、二日酔いってことにもなりにくいんですよ。
なにわともあれ、まずはBrutではなく、Brut Nature、Dosage Zero、Extra Brutという表記のがラベルをみつけて、飲んでみてください。
ブリュット・ナチュール・シャンパンのおすすめ、
① ルイ・ロデレール ブリュット・ナチュール ブラン フィリップ・スタルク
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浅草のアサヒビール本社ビルの隣に建つ、う〇こビルとの異名と共と愛されているビルの設計者フィリップ・スタルクのデザインラベルです。
スタルク本人もブリュット・ナチュールしか飲まないそうです。キリっとした味わいで、お食事のおともにもいいですね。ルイ・ロデレールもすばらしいメゾンです。
それから、
ドラピエ ブリュット・ナチュール サン・スフル ピノ・ノワール NV
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ブリュット・ナチュールと言えばドラピエ、ドラピエと言えばブリュット・ナチュールというイメージです。お値段もお手頃なこちらおすすめです。
ビルカール・サルモン ブリュット・ナチュール NV
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フランス人にも人気のビルカール・サルモン。しっかりした泡で、フランス人男性にお気に入りのシャンパンメゾンは?っと聞くとビルカール・サルモンという返事多しです。
アルフレッド・グラシアン ブリュット・ナチュール
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シャンパンリストにこちらがあると、思わず注文しちゃうお気に入りのメゾンです。エレガントなオトナの女性を彷彿とさせます。
マルゲ アンボネイ グランクリュ 2013
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マルゲはヴァンナチュールで、SO2など添加物の心配がありません。グランクリュのアンボネイ村のヴィンテージがこのお値段とは、試す価値大ありです。
ジャニソン・バラドン ブリュット・ナチュール
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こちらはシャンパーニュの首都エペルネ駅近くにショップがあり、常駐スタッフの日本人のヒロミさんがいらっしゃって、親切にいろいろオススメを聞かせてくれます。
ロンバール ブリュット・ナチュール グラン クリュ NV
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最後に私の古巣、ロンバール。このシャンパンはホントよく飲みましたし、今でもよく飲んでいます。家族経営のメゾンで現在は4代目のトマが当主。伝統を守りつつも、若い世代に交代し、革新をし続けています。
ピノノワールとシャルドネ50/50のバランスの良いブリュットナチュールなら、こちらイチオシです。私の一番飲んだシャンパンかもしれない!?
クリュってなになに??
ワイン用語でクリュといったら「村」のことです。Cruと書き男性名詞です。同じCru,eでも形容詞になると、「生」のという意味になります。Jambon cruは生ハム、Viande crueは生肉です。
シャンパーニュ地方には319の村があり、内44村がプルミエクリュ(1級村)、17村がグランクリュ(特級村)と格付けされています。
おなじ村でもセパージュ、土壌、気候、生産者などによって、それぞれの個性が出て、味が違うんですよ。
これ、飲み比べるとおもしろいんですよ。同じシャルドネ100%のブラン・ド・ブランでもわずか10キロ、いやいや、それこそ1メートル離れた隣の畑でも、造り手が違い、土地の起伏がちょっと違うだけで、味が全然違うんです。いや、ホントに。
これを自分で確かめるって、本当におもしろいので、ぜひぜひ飲み比べてみてください。つか、パリコトカチャレンジ!でシャンパン飲み比べ会、企画を考えますので、興味のある方は、メッセージくださ~い。
やっぱり、他人にとやかく言われるよりも、自分の経験や体験が一番ですからね。
ボトルサイズも多様
シャンパンの容器は200mlから30Lまで豊富にサイズはあります。シャンパンを開ければ、人々の心は紅潮します。そして、ボトルのサイズが大きくなればなるほど、お祭り度も上がります。
ワインや日本酒など基本、大きなボトルに入っているほうがお酒自身にとってよい環境と言われています。シャンパンの場合は750ml以下は詰め替えされていますので、750ml以上を購入されるのがいいのかなと思います。
といっても、家庭用冷蔵庫にはそ~んなに大きなボトルなど入りませんよね。我が家の冷蔵庫は1500mlのマグナムはぎりぎり入るな~っと思います。
ちなみに、最特大XXLサイズの30Lは、ボトル40本分、グラスでいうと240杯分になります。これは機械で次ぐんですよ。こうなってくると、もうお酌ちゃんイベントですね。
ボトルのサイズが大きいとお祭り度は上がりますが、なにせその分重くなります。750mlでもシャンパンボトルは泡を封じ込めておく必要があるので、普通のワインボトルよりも頑丈で重く1,7kgあるので、片手でスマートでつぐとなると、けっこう練習が必要だったりします。
でも最初は腕が攣りそうですが、慣れちゃえば、楽だし、通っぽくみえちゃうので、オススメのつぎ方です。訓練の価値ありです。
さて、【用語編】はいかがでしたか?もっと知りたい!っというかたには、シャンパーニュ委員会がつくった日本語のよい読み物がありますので、こちらをお勧めします。むっちゃ、楽しく勉強ができますよ。これ丸暗記できたら、あなたもシャンパン大魔神まちがいなしです。
次回の予告
さて、お次は【データ編】ざっくり(でも使える)シャンパン講座へどうぞ。
数字からシャンパンの素顔を読み取っていきましょう。