ボンジュールと書いて、こんにちは!パリ在住コトカチャレンジクラブのヒロミシュリンヌです。
手を抜けるところは、徹底的に手を抜きつつも、おさえどころははずしたくない、そんなテキトー料理家のヒロミシュリンヌが、旬の食材を使ったテキトー、かつ、手抜き料理をご紹介します。
春ですね、ホワイトアスパラをみかけると、おぉ、そうかい?春到来ですかねっと心を震わせずにはいられません。
今日は、フランス人の考えるホワイトアスパラガスのスタンダード料理ってなに?旬野菜をまるごとすべて食べれちゃう一物全体主義なお料理ってなに?とホワイトアスパラガスのお話です。
寒かった冬のあと、春の到来の悦びで食卓を彩りましょう。
新鮮なホワイトアスパラガスはどこで買う?
フランスでは3月初旬から、マルシェやスーパーなどで手軽に新鮮なホワイトアスパラガスが出回ります。1年中瓶入りが手に入りますが、フレッシュなホワイトアスパラガスのおいしさは格別ですから、春の到来を告げる旬野菜として一度は味わいたいですね。
束(botte)で売っている場合と、キロ売りしている場合があるので、一度で使い切れる量をお求めください。冷蔵庫の野菜室でしばらく持ちますが、新鮮なうちに早めに食べる方がやっぱりおいしいです。
フランスではどうやって食べるのが一般的?
フランスではホワイトアスパラは薄皮を剥き、茹でたものに、ソースをかけていただくのがスタンダード。そして、そのソースはざっくり2派にわかれると思います。
どちらもレモン汁と卵が使われいて、オランダソースのベースはたっぷりのバター、ムスリンソースはたっぷりの油とマスタードが材料です。
私はフランス風に食べるなら、オランダソース派です。たっぷりのバターのお陰でレモンの酸味も相まって、とてもおいしいのだけれど、バターの量がこれでもかとすごいのでメタボ腹の気になる身としては罪悪感もたっぷりです。な、なんとかならないものかっと。。
フランス風の食べ方の「茹でる」も私的には、避けたいところ。茹で汁に栄養分やうまみ成分が流れだしてしまうような気がしてなりません。なのでずっと茹でずに食べたいなと思っていました。
「一物全体」主義で食べてみよう
私は「一物全体」という食べ物を丸ごと食べることで、バランスが取れエネルギーを自分の身体に生かす、命をいただくという考え方に賛同しています。
この思想ははテキトー料理家の手抜き料理にももってこい。おいしい野菜や果物は皮も、魚は頭、ヒレも骨や内臓もまで食べる言い訳にもなります。
例えば、フグのヒレ酒はこおばしさ、鰯の骨を高温でカリッカリに揚げたおつまみに、鮎の内臓などは日本にいる時は最高のごちそうだったりします。あのねっとりした自然の苦み、たまらんわけです。
「一物全体」なホワイトアスパラガス料理2品
そこでやってみたのが炊き込みごはんと天ぷら。これなら、皮も身もエキスも、ぜ~んぶ無駄なく活用できます。捨てるのは、出汁の出がらしの皮のみ。無駄なく一物全体をいただきます。
ホワイトアスパラ炊き込みごはんの作り方
1品目は炊き込みごはん。ホワイトアスパラを生のままお米と一緒に炊くだけで超簡単。アスパラガスからよい出汁がでて、ごはんをおいしくしてくれます。
フランス風に食べる時のオランダソースにもたっぷり入っているバターやレモンを入れるので、風味豊かな洋風炊き込みごはんとなります。
材料(2~3人分)
・米:2カップ
・水:2,5カップ
・ホワイトアスパラガス:200g
・塩:小さじ1
・粗挽き胡椒:少々
・バター:20g
・白ワインか日本酒:大さじ2
・塩レモン:大さじ1
作り方
① お米を2,3度水を変え、ふだんどおり洗う。
② ホワイトアスパラの皮を剥きます。皮は捨てず2カップ半の水で煮て、2カップ分まで煮詰め、出汁をとり冷ます。ここでやっと皮を捨てます。
③ 米と冷ました出汁を炊飯器に入れる。
④ 私は先の柔らかい部分は天ぷらに使いたいので、根っこ部分を3センチほどの長さにざっくり切って米の上にのせる。ホワイトアスパラガスは200gとしているけれど、量はもちろんお好みで調整してね。
⑤ バター、塩、粗挽き胡椒をいれふつうに炊く。炊く前の炊飯器の中のようすはこんな感じ↓
⑥ 炊きあがったら、15分ほど蒸して、先日作ったシトロンコンフィをお好みでいれる。この量なら、大さじ山盛り1杯でも、レモンの酸味とバターでオランダソース風を真似てみました。
⑦ お皿やお椀によそって、粗挽き胡椒をふりかけてボナペティ。
ホワイトアスパラ天ぷらの作り方
お次は先っぽをホクホクいただく天ぷらです。天ぷらはいつもの液をつけて揚げるだけ。私はホワイトアスパラ天ぷらをする時は、ネタはこれだけです。もう、ホワイトアスパラを大満喫しまくります。
お好みの天ぷら液があれば、いつものレシピで。なければこちらのレシピはいかがでしょうか。
材料(2~3人分)
・小麦粉:カップ1
・片栗粉:大さじ2
・水:カップ1
・卵:1個
・ホワイトアスパラガス:500g
作り方
① 粉類、水、卵を混ぜて天ぷら液を作り、5センチほどに切ったホワイトアスパラをつけて揚げる。
② トリュフ塩をふりかけてボナペティ。
ホワイトアスパラ天ぷらはつゆではなく塩がおすすめです。そしてトリュフ塩を激しくおすすめします。このひとふりで高級度倍増確実です。
おすすめはシャンパン
そして、お酒を嗜む方には、あわせる飲み物はシャンパンをおすすめしたいな。
ミネラルたっぷりのル・メニル・シュール・オジェ―のブラン・ド・ブランのブリュット・ナチュールがホントよく合うんです。
このマリアージュを楽しめると思うと、春が来るのがさらに楽しみになるほどです。
たとえばロンバールのル・メニル・シュール・オジェはシャンパーニュ地方のグラン・クリュの村の中でも一番ブドウの価格が高く、あのクリュッグやサロンと同じ村でつくられたブドウで造られています。ブドウ本来のおいしさを堪能していただけるブリュット・ナチュールがこの価格なら超おすすめです。
まとめ
旬野菜は栄養価も高い上に、味が濃くておいしい。
ホワイトアスパラの天ぷらや炊き込みごはんでぜひ春を楽しんでください。