ボンジュールと書いて、こんにちは!パリ在住コトカチャレンジクラブのヒロミシュリンヌです。
フランスでお友達や家族の家に呼ばれたときの手土産、悩みますよね。気持ちや気遣いが伝わればいいのだだとわかっていても、やっぱり喜んでいただけるプレゼントを贈りたいのも本音ですよね。
そこでパリ在住24年の私が、招待する側・される側からの経験を踏まえつつ、長所と短所、オススメどころを解説していきます。
これで、もう招待されても怖くない!そして、招待しても、ちょっとやそっとじゃ驚かない!たじろがない!
フランスでは手土産は一緒に包みを開けるのが一般的
日本は手土産をお持ちしても、一緒に中身を見ることなく、頂いた側が奥に持っていくのが普通ですが、フランスでは、手土産は基本一緒に包みを開けるもので、食べるものや飲み物であれば、一緒にいただくのが一般的です。
諸事情でご一緒できない時でも、少なくとも中身は一緒に見て、お礼のハグやほっぺにチュのビズはお忘れなくです。フランスの方をご招待した時は、フランスの習慣にそうようにすると、プレゼントしてくださった方もお喜びになるでしょう。
事前にご希望の品を聞く
あれこれ悩む前に、先方に何をお持ちしたらいいか、おうかがいするのもいいですよね。まったく無礼な行為ではないです。
« Que ce qui te fera plaisir que j’apporte ?«
「なにを持っていったらうれしい?」
とか
As-tu besoin de cuelques choses ?
「なにがいる?」
っと、単刀直入に聞いてしまいましょう。
なにもいらないわよ~っと言ってくださる場合も多いですが、やはり何か持っていった方が、ご自身の気分がいいと思いますよ。そして特に指定がなければ、以下の4つから選ぶのはいかがでしょうか?
ワイン
夜の食事やパーティーへお呼ばれや、お酒を嗜む方とのランチならワインでしょう。
そして誕生日やお祝い事、華やかな集まりでは、ぜひともシャンパンをオススメします。招待してくださった方へも、こちらのお祝いの気持ちが伝わり、あなたの株も上がること請け合いです。そんな考え方は、あざとい?いえいえ、マナーです。
できればスーパーなどでは買わずに、せっかくなので信頼のおける近所のワインカーヴをみつけて、相談に乗ってもらいながら購入することをオススメします。35ユーロも出せば、美味しいシャンパンが見つかりますよ。フランス語が苦手でも、英語も通じると思うし、通じなければ、片言でもチャレンジしてみてください。ワイン好きの店主なら(のなずだし!)ジェスチャー取り混ぜながら、いろいろアドバイスしてくれるはずです。
私は近所のお気に入りのナチュラルワイン専門店で、事前にわかっていれば食事内容や、雰囲気、人数と予算を伝え、決死の1本(もしくは2本)を選んでもらい楽しむのが大好きです。
友達同士の気軽な集まりなら、カジュアルなワインを選んで、楽しみましょう。そういう時のお値段はだいたい1本10~15ユーロくらいかな。
ワインをお持ちするときの注意点
宗教上、体質上で飲まれない方のいるお宅にはお持ちしない方がよいでしょう。
私は一度、ロンドン住んでいるフランス人の友達のお姉さん家族の家に旅行中に数泊泊まらせてもらうことになり、お世話になるし、イギリス暮らしではフランスワインを飲みたくなるだろうと奮発してちょっとよいブルゴーニュワインを手土産にしたのですが、そのお家のご主人はユダヤ教徒なので、アルコール類は召し上がらなと。。嗚呼、なんたる失態。
ご家族皆さんに楽しんでいただけるお土産にしたかったし、気にしなくてのいいよと、かえって気を遣わせてしまったのが心苦しかったので、おおいに反省しました。飲むとわかっている人限定の贈り物ですね。
デザート
私は招待してくれた方に何を持っていったらがいい?と聞くと、最近「デザート」との返事多し。そして「デザート」の答えには「手作り」でも「買ってきたもの」でもどちらでもご自由に感があります。
こちらもできれば場の雰囲気を事前にリサーチして、かしこまった集まりなら、家の近くのちょっと名の知れたパティスリーで購入し、ちょっとしたうんちくをお披露目して、泊付けしてお渡ししてもいいでしょう。
そしてできれば、ご招待してくださったお家の近くで購入するのは避けたほうが無難です。
なぜ?
だって、そこはその方のテリトリーですから、もうすでにご存知だと思うのと、実は近くにもっと美味しいお気に入りがあるかもしれないというのを避けられるから。
客人の持ってきてくださったものはお気持ちですからすべて嬉しいのではありますが、でもやっぱり、遠方から美味しいものを持ってきてくださったというと、受け取る側の嬉しさも距離に比例するような気がします。
些細な事ではありますが「神は細部に宿る」とも言われていますからね。ぜひともそこまでこだわっていただきたい。
「手作り」派で断然登場率が高いのが「リンゴのタルト」。
持ち寄りパーティーだったりすると、デザート担当が持ってきた数々のリンゴのタルトの競演となったりもします。
リンゴとタルト生地なら年中どこでも簡単に手に入ります。料理はしないけれど、お呼ばれ用のリンゴタルトだけ熟練の技で絶品を焼けるフレンチ男女けっこういるものです。
ちなみに私はそのレッドオーシャンには足を踏み入れず、日本人も同時にアピールし、差別化も図れるブルーオーシャン「抹茶ティラミス」が得意技です。また近々超簡単レシピ公開しますね。
気をつけないといけないのは、やはり体質や大病をおかして、実は大の甘党だけれど、甘いものが食べられないという方に配慮すること。そんなところに、どど~んと甘~いケーキなどお持ちしたら、やっぱり関係にひびが入りそう。
事前調査はぬかりなくをモットーに。
お花
お花は特に女性にプレゼントしたら喜ばれますよね。あまり女性から男性にプレゼントするものではないので、女性から女性、カップルからカップル、カップルから女性へのプレゼントのイメージです。っと、そんな先入観を持っていましたが、offrir des fleur à un hommeで検索するといろいろ出てきました。
大手花屋チェーンの陰謀ではなく、マーケティング?いやいや、ホントそうなんだと思うんですが、男性も花を贈られるのが大好き。
そうよね、男性って、女性と同じようにロマンチックで、甘党だったりしますもんね。長年「男とはこうあるべし」というプレッシャーに疲れている人も多いですからね。
今度、そんな彼らを癒すべく、お花をプレゼントしてみよ~っと思ったところです。なんだか初めての試みで今からワクワクしてきました。今度、レポートしま~す。
花を贈るときの難点は「花瓶」の手配まで気を配る必要があること。
正式なマナーでは、お花は当日でなくて、前日に花屋から届けてもらい、家人に迷惑をかけないと聞いたことがありますが、よほどのフォーマルな集まりでない限り、私はそこまでする必要はないと思っているます。
でも以前、パーティ当日にプレゼントされた花束が、長い間バスルームの浴槽に入れたままだったのを見た時に悲しかったな。
何十人も呼ばれているパーティ―で、どど~んと大きな花束を持ってきていただいても、家人としては、客人のおもてなしで精いっぱいでだったりします。
招待してくださった方への手間を取らせない状態でお持ちすれば合格かと思います。
チョコレート
完璧なプレゼントなど存在しません。それでも一番、宗教上も健康上もリスクの少ないのがチョコレート。特に午後のお茶にお呼ばれした時に便利です。
私は年中ダイエット中なので、ケーキをモリモリ食べるなど避けたい行為。そんな中、チョコレートを一箱お持ちすれば、自分はひとつだけ頂き、ご招待くださったご家族にも後で楽しんでいただけるので、手土産にもぴったりです。ちょっと気の利いたチョコレート屋で予算に応じて箱詰めしてもらうといいですね。
砂糖控え目、カカオたっぷりのブラックチョコレートchocolat noirを中心に選べば、チョコレートは昔はしっかり薬扱いだったので、ある種の薬の詰め合わせです。
老化の原因である活性酸素を除去し、美肌効果も期待できるというポリフェノール、記憶力や集中力を高めつつも自律神経を調整し、緊張を和らげるテオブロミン、食物繊維やビタミン、ミネラルも豊富。
なんなら「恋愛ホルモン」と呼ばれるフェニルエチアミンも含まれていて、恋のドキドキを味わえる「媚薬」的な効果もあるそうです。
いやん、なんか美味しいだけじゃなくて、体にも心にもよさそうなチョコレート。お土産に困った時の救世主に思えてきました。いいわ~。
その他
フランスのサイトで検索すると、
- スパイスセット
- 香りキャンドル
- アペロ時用オトナ用ゲーム
- オトナのアペロ時にコドモ静かにしててね系子供用ゲーム
- フルーツ詰め合わせ
- インテリア雑貨
などなどご登場でしたが、一体どうなんでしょう?私のオススメ4選は「思い出のみ残りますの消費系」ばかりだったので、「カタチとして残りますの物質系」を希望されれば、上記もありですね。
まとめ
あと、もう、ぶっちゃけ、最後に誤解を恐れずいうなれば、時間がなかったら、無理せず、手ぶらてうかがっても、日本ほど非常識な人扱いはされないですよ。フランスってそういう寛容な国だと思います。
そもそも、会って心地よい時間を過ごすのが目的なら、手土産はそれを助けるべくものであって、義務ではないはずですからね。
一緒に過ごす時間が心地よくなる円滑剤なんだと、気軽に楽しく手土産を選んでみてください。きっと喜ばれますよ!